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飲食店開業コラム その⑦

飲食店開業コラム その⑦ 内容を具体的にしていこう

ソファー席

このコラム連載のその①を書き始めたのは、昨年の4月頃だったと思う。その時は、まさかコロナ騒ぎがここまで長引くとは思いもしませんでした。飲食店の開業相談は激減し、逆に閉店の相談を受けたりしました。とても厳しい時間帯が続きましたが、ここにきて少しづつ動きが出てきました。再開しよう・開業しようという声が聞こえ始めています。今までの経験を活かし、何とかお役に手てるように頑張っていこうと思います。

さて、今回のコラムでは店舗の具体的な内容について考えてみたいと思います。よく、経営理念や社訓が大切だという人がいます。理念やコンセプトは大きな指針としてはもちろん必要ですが、私は具体的な内容がもっとも大事だと考えます。飲食店舗を開業するという事は、そこであげる収益で本人や家族やスタッフが生活して食べていけるという事が一つの目標となります。理念やきれいごとだけでは利益が上がらずやって行けません。どのような内容の料理や飲み物を、どのようなコンセプトの店で提供するのかを具体的に考えていきましょう。

私の設計事務所の理念はみんなを幸せにすることです。手がけた建築や店舗のオーナーが幸せになるだけでなく、訪れるお客様が来て良かったと幸せになる、また建物の作り手である業者さんや職人さんにもかかわってよかったと思っていただきたい。そのためには具体的に、雰囲気やデザインが魅力的で、売れる店繁盛する店を作らなければならない。やみくもに作っても繁盛店にはならないのです。

一つの例として、このコラムのアイキャッチ画像で使わせていただいたお店はどうなのか。このお店の具体的な内容は、「大正ロマン的なステンドグラスをあしらった和洋建築空間の中で本場大阪のお好み焼きを食べさせる」です。人も予算も限られる中で、オーナー家族は協力して具体的な内容実現をして行きました。ステンドグラスを自分たちで作るために教室に通い何か月もかけて作成しました。オーナー本人は本場大阪に何年も修行に出て調理技術を習得し、人脈も造り上げてきました。

ステンドグラス窓

独特の雰囲気を持つデザインの店舗で、本場仕込みのお好み焼きや粉もの料理を食べさせる店として差別化が出来ていて、きっと長く続くお店として生き残っていくのではと思います。

このように目標を達成するための具体的な内容を決めていくと、自然とやらなければいけないことが決まっていきます。具体的な内容に合わせた店舗設計や料理のメニュー作りも明確になっていくのです。

 

 

目標・内容を具体的にして、確実に前に進めていこう。

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